作る・塗る・話す

シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?

自分に合った暮らしかた。


アパートとマンションの違いってなんでしょう。

ある人は、建物の高さや構造の違いだと考えるかもしれません。またある人は、呼び方の違いだと答えるかもしれません。調べてみると、どうもこれらを厳密に区別する明確な規定はないようです。

僕の場合、アパートという響きにご近所付き合いを思い浮かべます。

上京したての頃、はじめて暮らした木造アパートではご近所付き合いがありました。

ベタですが、おかずを作りすぎちゃったから…と玄関をノックする音が聞こえたり、帰宅時間が一緒になれば世間話でもしながら一杯…なんて光景もあったり。

シェアハウスのリビング・ラウンジといった共用部で生まれる何気ないコミュニケーションが、その小さなアパートには少なからずあったのだと思います。

今回訪れた「太陽荘」もまた、そんな暖かい雰囲気をまといはじめている気がします。

太陽荘はメゾネットタイプの部屋が横に3つ並んだ、いわゆる木造の<長屋>。

どの部屋も1Fの床はすべて土間なのが特徴。土間はそのまま共用の庭につながり、その庭が、今度は3部屋をゆるやかにつながります。独立しているけどつながっている不思議な連続感が、お隣さんとの自然体の交流を生んでくれそうです。

もうひとつの特徴は、家のなかを思い通りに仕上げられること。

壁・柱・天井を塗ってよし、付けてよし、作ってよし(棚などを)。その分、ベースとなる最初の状態はとてもシンプル。

好きな色で壁一面をキャンパスにするも良し、思い思いの間取りを楽しむも良し。あるいは、抜けの良い空間をそのまま楽しむのもアリでしょう。

住まいと向き合うことは、自分と向き合うことでもあるような気がします。

空間との付き合い方、日々の過ごし方、お隣との関わり方…抜群に自由度の高い環境は、いつの間にか新しい”自分らしさ”のようなものに出会わせてくれるかもしれません。


都心のノスタルジックな町並みの中。

交通量の多い大通りもひとつ細い路地へ入れば、家々の端からワサワサとした植栽が通りへはみ出す、のどかな景色へ移り変わります。

太陽荘は、小ぢんまりとした坂の突き当たりに建っています。

築40年ほどの建物は、今回のリノベーションで青空が似合う真っ白な姿となりました。

ドアも真っ白。とてもシンプルな玄関です。


まずは、間取りから見ていきます。2Fの窓の位置に若干の違いがありますが、基本的にどの部屋も同じです。

こちらは101号室の内部。

玄関を入ると目の前に階段、奥にキッチンを備えた土間スペースが広がります。

土間スペースの特徴は、3枚の大きな窓。窓を開けると共用の庭に繋がります。

自転車を土間の一角へ運んだり、食事を外で食べたり、ちょっとした読書にふけったりと、大きな庭の空間は日々自然と使いこなすことになりそうです。

キッチンは部屋ごとに用意されています。

とてもシンプルなキッチン。ちゃんと作業台スペースが確保されているところがポイントでしょうか。

土間から玄関まわりを眺めるとこんな感じ。

水まわりスペースは、玄関を入ってすぐ隣にまとまっています。

バスルームとトイレ、洗面台、洗濯機置き場が集約された欧米スタイル。


では、階段を上がって2Fへ。

2Fは、少し不思議な間取りの開放感のある空間となっています。

空間をゆるく仕切る小さな袖壁が特徴的。

寝室としてしっかりゾーニングしたければ、小さな壁にカーテンを取り付けてみるといいかもしれません。逆にゾーニングを曖昧にしたければ、本棚や折りたたみできるパーティションなどを置いてみたりして。

自由度の高い空間は、想像力次第でいくらでも化けそう。

階段まわりの床にも、ひとつご注目頂きたいところ。

ルーバー状の床は、1Fの明かり採りとしてだけでなく、空間のちょっとしたアクセントの役割も担っています。

1Fで、すこし天高気分になれるのもポイントです。

照明は電球ソケットが各所に設置されています。

カスタマイズの自由度は高いとは言うものの、照明などの電気関係をいじる時は、必ず事業者さんにご相談を。


1Fに戻り、土間スペースの窓から共用の庭に出てみます。

庭には大きめのタイルが敷き詰められていて、土ボコリなどの心配はなさそう。

各部屋の前にひとつずつ、水道の蛇口と大きめのグリーンが配置されています。

室内との段差も無いため、窓をあけると土間が外に広がるような感覚。気負わず庭へ出られるのがいいかも。

ちなみに、玄関脇のメッシュの扉からも庭への出入りが可能です。

自転車を乗り入れる際は、こちらからどうぞ。


庭と繋がる土間スペース、自由度の高いメゾネット空間。さて、実際に住んでみるとどんな感じになるのでしょうか。

実は、103号室で暮らし始めた入居者さんの部屋を見せてもらうことができました。

ドキドキしながらお邪魔してみると、玄関の奥の土間スペースに鍋や調味量がずらりと並び、キッチンを主役にほどよく生活感のあるダイニングスペースになっていました。

キッチン下の収納もモノが取り出しやすいよう、上手に活用されています。

料理上手なキッチンづくりに一役買っているのが、壁に取り付けられた棚でしょう。

世間一般の賃貸物件では躊躇してしまう棚板の取り付けも、太陽荘では大丈夫。

手の届きやすい高さの棚を必要な数だけ。サイズの違う調理器具を新調したときなどに、棚を増やしたり位置を変えたりできるのもポイントです。

キッチンの対面はこんな感じに。階段下のスペースがAVコーナーになりました。

その脇に見えるのは自転車の壁収納。壁掛けフックを取り付ければ、愛車もインテリアの一部に。

何より、土間と庭の段差がないことで出し入れが楽チンなのが良いですね。手入れも入念にできそうです。

窓際にはグリーンを置いたりして。だんだん、外と中との境界線が曖昧になりそう。

緑がたくさんあるキッチンが良いなぁ、なんて妄想がモサモサと膨らみます。


玄関まわりも工夫がたくさん見られます。

まず、玄関に長押(なげし)を取り付けてみると、省スペースな傘置きになりました。

他にも、鍵や定期入れなど毎日持ち歩くものを置いておくのも良さそうですね。

靴箱は板をブロックで挟んで作ったそう。

靴箱の脇に見えるのは黒板塗装された壁です。

実は103号室に暮らしているのは新婚さん。見ての通り、式に向けていろいろと頑張っているよう。

工夫次第で壁もひとつの見どころになります。D.I.Y.の魅力を感じる好例かな、と。


では、階段を上って、と。

2Fは、あえて仕切りを作らずに空間を大きく使っていました。

でも、よく見るとゆるやかに幾つかのゾーンに分かれているよう。

例えば向かって左手奥のスペースはクローゼットとして活用しているのですね。

このハンガーポールは、太陽荘へ移る前にガッチリ取り付けてもらったのだそうです。

使いやすさと見た目の良さを考えてのオープンクローゼット。

場の開放感だけでなく、きちんと整理整頓したくなるのもメリットかもしれません。

クローゼットの対面は、住人さんの趣味でもある洋服作りの作業場スペースとなっています。ジャケットを着たトルソーがカッコいい。

すこし窓際に視線を移すと、たくさんのボックスが並んだスペース。箱ものを上手く使った収納テクニックにも注目したいところです。

さて、趣味スペースを背にして、右手奥が寝室スペース。

ベッドのサイズもぴったりですし、窓から差し込む光を考慮しても好レイアウトだと思います。


水まわりはこんな感じになっていました。

洋風のバスタブって、すこし憧れます。たまにバブルバスとかやってみたいかも。

入浴時は基本的にシャワーカーテンを使うことになりそうなので、すこし好みが分かれるところかもしれません。ま、住めば都ですよきっと。慣れです。

ただ、バスマットを置く位置などは研究が必要になりそうですね。

また、洗濯カゴはあまり必要ないかもしれません。そのまま洗濯機に入れてしまえば良いかと。


103号室にお住まいのおふたりは、新婚さん。

奥さんはネイルアーティスト、旦那さんはシステムエンジニア。

たまたま2人で住める物件を探していたら、太陽荘にたどり着いたのだそうです。手頃な規模感、D.I.Y.可能な室内、大きな窓と庭など、思い描いた暮らしの理想図にしっくりくるところがあったのだとか。

室内にはお気に入りのストウブの鍋や、インテリアショップで一目惚れした食器棚、自慢のオーディオ機器など愛着のこもったモノたちがたくさん。

ただ、ところどころにペンキや刷毛・木材など、D.I.Y.用品が転がっている様子をみると、これが完成系ということではなさそう。まだまだ、自分たちの暮らしに合わせて気ままな家づくりが続いていきそうです。

ちなみに、2Fリビングで見かけた裁縫道具は意外にも旦那さんの持ち物だとか。趣味で洋服づくりをしていて、ジャケット、シャツ、パンツなどひと通りの洋服は制作したことがあるのだそう。

そして、このとき制作していた洋服はなんと、ウェディング・ドレス。

一世一代の晴れ舞台で身にまとうドレスが、じっくりと愛情込めて作られた私のためのオリジナル。こんな素敵なお話はなかなか出逢えるものではなさそうです。


新しい暮らしがはじまった太陽荘。共用の庭は、どんな風に使われているのでしょうか。

ほどよく生活感が表れはじめた共用の庭。

各所に植えられたオリーブなどの植栽も、大きくモサモサと茂り始めました。

よく見れば、味のあるトルソーや鳥かごが置かれていたり、亀が気持ち良さそうに泳いでいたり。

103号室の住人さんの庭には、ペンキや木材などのD.I.Y.グッズが置かれていました。すこしずつ、各部屋の入居者さんの色が表れはじめているようです。

これからの季節なら、パラソルやタープが欲しくなりそうですね。バケツに水を貯めて、足を冷やしながら読書にふけるなんてのもアリかと思います。

そんなふうに日常的に庭を使いこなす生活を楽しんでいれば、自然とおとなりさんと顔を合わせるようになると思うのです。

そこで交わす他愛もない会話が、緊張感をほぐし、時には彩りを添え、暮らしをぐっと豊かにするのだと思います。

ちなみにこの庭、日当り・風通りともに良いのでジーパンなど厚手の洗濯物もすぐ乾きそう。取り込みも土間からできて楽チンです。

あえて念を押すと、庭でベーコンなど薫製を作ったりする際はおとなりさんに一声掛けた方が良いかもですね。


最寄り駅は東西線早稲田駅です。

大手町まで11分。隣駅のJR山手線高田馬場駅乗り換えで、池袋12分、新宿12分、渋谷まで18分と主要都市までのアクセスは良好です。

人通りのある細い路地を抜けて行くのが、おそらく一番の近道かと思います。飲食店や生活用品を揃えたいときは、早稲田通りに出ると良いかも。

太陽荘の近くには、草間彌生の美術館が建設中とのこと。本当に近くなので、完成したら足を伸ばしてみても良いかもしれません。


運営・管理をされるのは「R-mix」さんです。

数多くの女性専用物件を手がける「株式会社Rバンク」さんが母体となるR-mixさん。数多くの運営経験から、最近は女性専用のシェアハウスだけでなく、男性も安心して暮らせるシェアハウスを手がけられています。

共用の庭の持つ、ゆるい繋がり。そして、自由度の高さを意識した空間作りは、これまでもたくさんの入居者さんを見守ってきたからこそ見えた、次の住まい方の提案と言えそうです。暮らしの主役が住まい手であること、そして、当たり前の暮らし方にまだまだ伸びしろがあることを再認識させられます。

そうそう。太陽荘は、以前も「太陽荘」という名前だったのだそうです。明るく行く先を照らすアイコンとして。また、ポカポカしたコミュニティの象徴として、ピッタリの名前だと思います。

気になる空室情報はというと、現在は満室(2013年7月)。見てきたとおり、単身者はもちろん夫婦での入居者も大丈夫。「暖かいご近所付き合い、いいな」と思える方に、ゼヒ選んで頂きたいです。お問合せはコチラからどうぞ。


「作る」という行為は、その工程に時間も手間もかかります。

でも、それに比例して愛着も込もるというもの。

暮らしを自分の手で「作って」いく時間は、きっと、これからの長い旅路を明るく照らしてくれそうです。

<イシクラ>

太陽荘は、自分らしい住まいを求める夫婦や一人暮らしに最適な、コミュニティ型賃貸物件です。共用庭は、ゆるやかに隣とつながりがありながらも、 個性を生かせる場として楽しめます。DIY作業や、自転車置き場にも最適です。住戸内も、木造長屋を建築家の手でリノ...

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