シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
見える世界はひとそれぞれ。
今回のシェアハウス探検隊は「エルドラド ゲストハウス」。
何と、シェアハウスとしての運営の歴史はすでに10年を越えています。
現在のシェアハウスの源流を辿ると、元々はある程度の中長期に渡り来日した外国人向けの住宅に行き着きます。
いわゆるガイジンハウス、なんて呼ばれているモノですね。
高度経済成長期〜ポストバブルの時代。日本人の若者が設備共用の寮や下宿を敬遠し新たに台頭してきたワンルーム物件に大移動を始める中、空きが目立ち始めた水回り共同の間取りを持った住宅が、来日した外国人達に向けて供給されてゆきました。
そして入居した外国人達は、異国の地で暮らすための貴重な情報交換や助け合いのできる場として、快活にその共用空間をエンジョイする住まい方を日本に持ち込んだのでした。必要に根ざした実益とフランクな感性により生まれた文化には頭でっかちなコンセプトなんてものはなく、ただただ生活を豊かに楽しもうとする志向性だけがあった事でしょう。
その後、今度は一部の先進的な日本人の方々が逆にガイジンハウスのカルチャーを再発見して流入し始め、何だかんだで現在のシェアハウス市場の礎となっていったりなんかするのですが、ともかくそれが、現代に通じる国内のシェアハウス文化の原点。
今回の物件は、まさにそんな時代と共に歩んできた、歴史の生き証人のようなシェアハウスです。古き良きゲストハウスの文化と空気感を未だ充分に保っている、希有な物件でもあります。
しかも、こう言っては何ですがメンテナンスが行き届いていてかなり良い管理状態。
秘かにこの手の物件が大好きなひつじ不動産としても、是非ともまだまだ元気にその歴史を紡ぎ続けて欲しい!という思いを込めて、探検隊登場という次第です。
たまプラーザ駅から歩いて10分。
緑の多くて気持ちの良いこの地域。
豪邸が並ぶ高級住宅街でもあるのですが、聞けば近所に豪邸ができる前に陣取ったという堂々の外観です。
建物は緩やかな坂道に面しています。
緑に囲われた階段を上がると、異空間への入口があります。
タタキには年月を経てくたびれたソファ。
広々したたたき部分のタイルといい植物の置き方といい、良い感じの雰囲気です。
ちなみにソファ脇を右に入ると、靴箱があります。
植物はマメに手入れされているようで、どれも元気。
奥は管理人室になっています。
内部から玄関周りを振り返ると、こんな感じ。
エントランス・ラウンジには、少し光沢のあるグレーのソファが置かれています。
ソファ右手の廊下の先はメインのラウンジへ。
角に見える照明は、瓢箪(ひょうたん)を加工して作られたもの。
照明を落とすとこんな感じになります。
良いでしょ。
それでは、ラウンジへ行ってみます。
最近では見られなくなった、少し懐かしいような景色がいくつもあります。
ソファも椅子もテーブルも、とにかくバラバラ。
でも、そのカオスが何だかカルチャー感を持ってしまうのは、いつもながら異文化物件の包容力でしょうか。
タイムスリップしたような、海外のローカルなホテルのラウンジのような雰囲気です。
大型のブラウン管TVも現役です。
本棚には無造作に積まれた本やビデオやDVDの数々。
ペーパーバックや東京観光のガイドブック等も無造作に積まれています。
過剰なお洒落も演出もありませんが、何ともリアルなガイジンハウスの風景。
恐らくかなり活用されてきたであろう、共用PCもあります。
キッチンはダイニング・ゾーンのカウンターの奥です。
大きめの空間と使い込まれた味の出方は、キッチンというよりも「厨房」。
ズラリと並ぶカラーBOXは個人用のストッカーです。
窓際にぶら下がるフライパンが、いかにもな感じでしょうか。
そして、圧巻は冷蔵庫「達」。
部屋番号で使える冷蔵庫が決まっています。
冷蔵庫だけで間取りが形成される様子は、さながら冷蔵庫屋さんのようで新鮮です。
シャワールームはこんな具合。
女性専用のシャワールームもあります。
シャワーユニットはちゃんと現代的なモノになっています。
でも、洗面台とトイレは昔ながらのスタイルです。
小学校のトイレのような感じです。
そうそう、1Fには公衆電話用のスペースもあります。
ソファがひとつと、目の前に公衆電話。
廊下ともアコーディオン・カーテンで仕切られていたりします、
携帯電話やスカイプの普及した現代では利用は少ないのではと思いますが、昔は順番待ちをしたりしつつ、ここで長い国際電話を掛けたりしていたのでしょうね。
で、廊下はこんな感じ。
外が明るいので不思議な写り方をしていますが、実際はもう少し明るいです。
突き当たりにはこんなモノも。
窓の外からは、猫がこちらを見ていました。
そういう所なんです。伝わりますかね。。
では、そろそろ専有部を見てみましょう。
101号室から見てみます。
元は和室でしたが、現在は床が張り替えられて洋室となっています。
しっかりと押入れ付き。
1Fは共用部が多く、2、3Fは専有部がメインとなります。
階段を上って2Fへ行ってみます。
洗面台も小学校の廊下にあったような、そんな感じ。
奥には洗濯機と乾燥機が設置されていて、その先に広いテラスがあります。
物干しスペースには申し分の無い空間です。
そう言えばガイジンハウスを探検すると、いつもウェットスーツが干してあるのを見る気がしますね。
ふと通りがかったトイレの隣の専有部には、こんな貼り紙が。
切実さも感じます。
間違えないように気をつけましょう。
306号室は絨毯が敷かれています。
間取りはどの専有部も同じ、6畳の広さで押入れ付きになります。
次は308号室。
天気の良い日は富士山が拝めるそうな。
ありがたい部屋です。
東急電鉄の「超本気」を感じさせる大規模な開発計画がガンガン進行中のたまプラーザ駅前。
飲食系はスターバックス、スープストック、ディキシーダイナー、ベーグル&ベーグル、アフタヌーンティーと、お洒落モノがズラリ。ショップフロアも随分な充実です。
アクセスは 渋谷まで急行で20分程度、新宿は渋谷で乗り換えてさらに10分程。
横浜もあざみ野で乗り換えて30分。
今回探検した「エルドラド ゲストハウス」を運営するのは「有限会社イマジニング」さんです。
何とも素敵。何とも「らしい!」雰囲気のご夫婦。
シェアハウスの運営も17年との事で、数多くの世界中の人たちと出会い、共に過ごしてこれらました。事務所でお話をしていると、わざわざ伊豆の山から汲んできたという水を振舞ってくれたりも。
過去に数多くの世界中の人たちと出会い、その中には今でも近況を知らせあったり、年に1〜2度里帰りをするように帰ってくる人たちもいたり、それぞれの形で繋がっていられるのは私たちの財産です。
ここで出会って新しい世界が見えたり、ビジネスに繋がっていったり、世界に旅立ったり。そんな方もいらっしゃるようです。
そうそう、実は過去にイマジニングさんの物件での生活を経験された方の中には、なぜか現在シェアハウス市場の最先端で活躍されている方が何人もいたりします。あの人と、あの人と、あの人と・・
多分、そんなシェアハウスの持つ「何か」を感じさせる物件なのです。
とにかくも、最近シェアハウスに興味を持った全ての方にオススメとは言いません。
写真を見て、ピンと来た人だけ問い合わせて頂ければと思います。
お問合せはコチラからどうぞ。
足を踏み入れるだけで、ワクワクできるガイジンハウス。
歴史のはざまに埋もれつつあるガイジンハウスのカルチャーをひとつずつ、確実にこの目で見る事ができて嬉しい反面、この面白さをしっかりと残していきたいなと感じる今日この頃。
イマジニングさんはもう一軒、「ニューヴィラ ゲストハウス」という物件も運営されていますので、その内こちらもご紹介したいと思います。
どちらの物件も、この空気感が大好きな人達が大切に住み繋いでくれたら・・と願わずにはいられません。
やっぱり手入れは行き届いています。
貴重です。
※2009年12月28日追記。
シェアハウス探検隊を見たイマジニングさんがメールを下さいました。
共同キッチンはさすがに古いので、来月いっぱいかけて、よりアットホームな感じにするためシステムキッチンやバーカウンターを設置する大リフォームすることに決めました。なおその1月の間だけは住人の方にはご迷惑をかけるので、5000円家賃から引きます。
どんなキッチンになるのか、楽しみです。
(サトウ)
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